先週、ポートメッセで行われたものづくりワールド名古屋に出掛けてきた。会場内でとてもお世話になった方にもばったりと出会い「大学の椅子に座っているようではだめだ。出歩いていること、良し!」とエールを頂いた。まぁ、定年まであと少しだが、外回りを積極的に継続していこうと。そのポジションを活かすうえでも、職場の外の窓口として活動せねばと意を強くした。
そんな当たり前のことを言いたいわけではない。会場を巡って感覚的に感じたことなのだが、一つは出展社数が減ったなと言うこと。もう一つは中国や台湾、韓国からの出店がべらぼうに多いなと言うこと。円安だから日本の主要と思われる展示会への出店の敷居が下がっているということもあるでしょう。いや、それだけではない。
ブースに並ぶものを拝見すると、その出来具合は、近隣の日本からのブース上の品質と全く変わらない、いや、アイデアと言う点では先へ行っていると感じる。日本のカンコツ対DXという感じがする。顧客の声に寄り添って、カンコツでそれに丁寧に応えるという日本のうたい文句だが、その文末には必ずと言って良い「廉価・短納期」が躍る。
差別化できる良いものに対して値下げ要求などせず、その開発にリスペクトする海外と、何が何でも値下げさせ、技術を生み出す知恵をリスペクトしない我が国製造業。この行く末は見えている。3D技術にしても、相変わらず機器は海外製が主力である。また、それを用いたキラーアプリケーションの提案も無い。工学部教育を根本から変えないといけないのではと思うのだが。はてさてどうなることやらである。