ふと口から出た一言が、相手を驚かせたり傷つけたり。少なからずやってしまっているのだろうなと、人の振り見て我が振り直せという場面にしばしば遭遇する。本当に胸に手を当てなければいけないのだが、とあることを思い出す一言に遭遇した。戯言と言うよりも真実の伝達ということになっちゃうので恐縮だが、まぁ、たまには良いでしょう。
時を遡って38年前の学生時代の事。これは「思い出された事件」の事。時は春先、健康診断で保健管理センターみたいな名前の建物の中、血液検査の長い列にうんざりしながら順番を待った。研修医の方や練習生と腕章をした方が混じる中、まぁ、練習生の順番に当たった。左腕で採血をしたのだけど、針を抜く時「ぷちっ」っと音がした。本当に音がした。そして左手から吹き上がる血潮を見た。
「どうしましょう!」と叫ぶ練習生に、逆に冷静になってしまったほどだが、ベテランの方がやってきて、これまた冷静に瞬間に対処して頂けたのには、ある意味、感動した。冷静沈着に解決できるそのプロ姿に感激した。そして先日「あらまぁぁ」と思い出が蘇る瞬間に出くわした。血液検査で「ちょとちくっとしますよ」の例の掛け声の後、ちくっと感じた後に「あらまぁぁ」の一言。やられたなと思いましたよ。止まらない止まらない、もうどうにも止まらない。
お願いだから口に出さないで欲しいですよね。こちらでは何ともならないわけなんだから、そのまま上手にごまかして欲しいものだ。「夜になると黒くなりますが、数日で消えますから」と言われてもねぇ。ふとした一言、まぁ、言わないに越したことはないのだけれど、なんか採血、小生的にトラウマ的なんですよ。出来ればしたくない。そんな思いの瞬間でした。